2024年9月11日
お知らせファミワン所属の公認心理師・臨床心理士の戸田さやかが、心理療法・カウンセリングの書籍の執筆に携わりました
ファミワンのユーザーの各種相談やファミワンのサービス設計を担う、公認心理師・臨床心理士の戸田さやかが、2024年8月に遠見書房より刊行の『心理療法・カウンセリングにおけるスリー・ステップス・モデル 「自然回復」を中心にした対人援助の方法』の執筆に携わり、戸田は第8章「1st stepを重視した改訂スリー・ステップス・モデルの実践」を執筆担当いたしました。
「心理療法・カウンセリングにおけるスリー・ステップス・モデル 「自然回復」を中心にした対人援助の方法」の内容
心理療法の治療要因を突き詰めていくと,「共通要因」と「治療外要因」の存在が7割を占めると言われている。──この本は,そんなさまざまな心理療法に共通する治療要因を拡張させ,その後,治療外要因を増強させる戦略をもった臨床心理アプローチ「改訂スリー・ステップス・モデル」の理論と方法をまとめたものである。
2011年の東日本震災以降,編著者らは,被災者の悲嘆やトラウマ反応にこころを痛め,その中で生まれたのがスリー・ステップス・モデルで,多くの臨床家が実践でき,短期間で効果のあるアプローチであったという。その後,森田正馬の「自然回復」などの考えも取り入れ,トラウマ反応だけではなく,さまざまなこころの問題に対処できるよう磨かれたのが,改訂モデルである。
「改訂スリー・ステップス・モデル」は,アプローチの種類を問わず多くの心理療法家も実践できるものであり,この本に,そのABCがだれでもわかりやすくまとめられている。多くの臨床家にとって必読の一冊である。
公認心理師・臨床心理士 戸田さやかのコメント
本書は、“クライエントにも支援者にも優しいセラピー”について、心理療法家・カウンセラーに向けて書かれた一冊です。クライエントの心が時間とともに回復していく「自然回復」に着目したカウンセリング・モデル、「スリー・ステップス・モデル」が解説されています。
私は第8章「1st stepを重視した改訂スリー・ステップス・モデル」を執筆させていただきました。このモデルにおいて1st stepがいかに重要であるか、そして、1st stepで紡がれる丁寧な会話がクライエントの自然回復の力を強調することについて、事例を中心にまとめました。
本書が多くの臨床家の手に届き、クライエントも支援者も肩の力を抜いた心理療法やカウンセリングが展開されれば、嬉しく思います。
戸田さやか プロフィール:公認心理師、臨床心理士、生殖心理カウンセラー、がん・生殖医療専門心理士、ブリーフセラピスト・シニア。性や生殖補助医療の専門知識を用いながら、カップル・家族の心理支援をおこなっている。ファミワンではカウンセリングやアドバイス業務をはじめとしたユーザー対応、サービス設計を担当。また、企業や自治体向けのセミナーやイベントに数多く登壇している。
書誌情報
【著者】若島 孔文【著】 鴨志田 冴子【著】 二本松 直人【著】
【刊行日】2024年8月
【定価】定価2,600円(+税)
【出版社】遠見書房
【ISBN】978-4-86616-201-0 C3011
【判型・頁数】150頁,A5判並製
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【編著者】
若島孔文(わかしま・こうぶん)
ブリーフセラピスト(シニア),家族心理士,臨床心理士,公認心理師
2000年,東北大学大学院教育学研究科博士課程修了(教育学博士)。その後,立正大学心理学部准教授を経て,2008年より東北大学大学院教育学研究科准教授,現在,同教授・心理支援センターセンター長。国際ブリーフセラピー協会研究員制度チーフトレーナー,International Academy of Family Psychology(国際家族心理学会)会長,日本心理臨床学会代議員,日本カウンセリング学会「カウンセリング研究」編集委員など。
鴨志田冴子(かもしだ・さえこ)
臨床心理士
2023年,東北大学大学院教育学研究科博士課程修了(教育学博士)。現在,山形大学保健管理センター助教。
二本松直人(にほんまつ・なおと)
公認心理師,臨床心理士,ブリーフコーチ・エグゼクティブ,ブリーフセラピスト(シニア)
2023年,東北大学大学院教育学研究科博士課程修了(教育学博士)。2020年より,日本学術振興会特別研究員。その後2022年より,福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター助手。現在,同センター助教。医療創生大学非常勤講師,仙台医療センター附属仙台医療看護助産学校非常勤講師。
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